元々あゆみが丘公園は、あゆみが丘学園が地域の子供のために、作った公園だった。
私が入学する前に完成したということ以外、詳しいことはあまり知らない。
しかし、大きくてきれいな公園なので、場所は把握してた。
公園の入り口が見えた時、パトカーが止まってるのを見つける。
(あれか!?)
パトカーの側まで行き、公園の出入り口から敷地内に入る。
すると、ベンチに腰かけている女性とその傍らに片膝つく女性、2人の警察官の後ろ姿を捕えた。
「後藤先生!!船越師範!」
駆け寄りながら呼びかければ、みんなが私を見る。
「菅原さん!」
「愛弟子!」
近くまで来たところで気づく。
後藤先生は、ハンカチを頬にあて、いつもは整っている服と髪の毛が乱れていることに。
「後藤先生!そのお姿はどうされたんですか!?」
「ごめんなさい、菅原さん!!私、いきなり襲われて、いじめノートを――――――――!」
そう言うと、ぽろぽろと泣き始めてしまう後藤先生。
「何があったのですか!?」
「そう言う君はだれなのかな?」
低い男の声だった。
その問いかけに答えようとして、ギョッとした。
(い!?いいいいいいい伊藤巡査!?)
そこにいたのは、チョコである時の知り合いの伊藤巡査だった。
(よりによって、知り合いが来たのかよ!?やりずれーな!!)
凛道蓮モードになりそうなのを抑えながら、猫をかぶって対応した。
「申し遅れました!私はあゆみが丘学園1年B組の生徒で、菅原凛と申します。」
「もしかして・・・いじめを記録したノートの持ち主なのかな?」
(そこまで話してたのか。)
そう思いながら、船越師範を見れば首を縦に振られた。
だから話すことにした。


