彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)




「あ!?待って下さい、凛道さん!」
「凛道さんが誘拐された!」
「凛道さんが持ってかれるー!」
「てか、あいつ龍星軍の特攻隊長じゃね!?」
「特隊足速!」
「せっかくの凛道さんと話せるチャンスが!!」



そんな声をお構いなしに、ヤマトはあっという間に、ギャラリーを振り切ってくれた。
誰もいない、会場まで続く通路までくると、ヤマトは私を下ろしてくれた。





「うははははは!!人気もんはつらいなぁー!?凛の対戦相手、年齢制限ないんー?」
「好きで対戦したわけじゃないです!ところで、瑞希お兄ちゃんはどこですか!?見たことのない笑顔はどこです!?」
「うははははは!!そんなん、凛を勝たせるためのウソに決まってるやーん!」
「はあ!!?嘘ついたんか、ヤマト!?」
「うははははは!!ああ言わんと、凛バトルロワイヤルの会場に返って来れへんやん!バトルロイヤル終わったゆーんに!」
「え!?もう終わったんですか!?」
「うははははは!!せやせや!せやから、現役メンバーで凛を探しとったねん!」
「誰が勝ったのですか?」
「うはははは!!それがのぉ~」


「凛道っ!!」





不意に、大声で名前を呼ばれる。





「凛道蓮!!」





声のする方・・・会場に続く階段の上を見れば、入り口に仁王立ちになって、その人物は立っていた。





「4代目龍星軍総長・凛道蓮!!オメーとタイマンするのは、俺だ!!円城寺大河だ!!」

「・・・・・ウソでしょう・・・・・・・」





見下ろしながら私にそう言う総長代行に、頭痛を覚える。





「俺は有言実行したまでだ!!来い!!」





有無を言わずに呼ばれて、思わずヤマトの顔を見る。





「うははははは!!」





いつも通り笑いつつも、肩をすくめる反応を見せるヤマト。





(・・・・・・言う通りに、するしかないか・・・・・。)





重い足取りで一歩、また一歩と階段を上る。
円城寺君いるところまでくると、グイッと襟首をつかまれた。