「面倒だ!目立つのは好きじゃないが―――――――――秒殺させてもらうよ、凛道蓮!!」
「はあ!?ちょ、何をする気――――――!?」
「やあああああああああああああああああああああ!!」
確認を取る前に、船越師範が襲い掛かってきた。
ヒュン!ヒュン!ヒュン!ヒュン!ヒュン!
「っ!?」
(高速攻撃か!?)
両手に持ったトンファーを、目にもとまらぬ速さで私に向けて打ち込んでくる船越師範。
「こ、の!」
(やられて秘密をばらされてたまるか!!)
ガキン!ガキン!ガキン!ガキン!ガキン!
与えられた攻撃を、全部トンファーで防ぐ。
「やるじゃないかい、凛道蓮!!」
「あなたに、負けるわけにはいかないからです!!」
(秘密を、瑞希お兄ちゃんへの恋心と性別を、公表されてなるものか!)
「はあ!」
負けじと、今度は私から船越師範へトンファーで攻撃をする。
ヒュン!ヒュン!ヒュン!ヒュン!ヒュン!
「打ち込みが甘いねっ!!」
ひょい!ひょい!ひょい!ひょい!ガキ―――――――――――ン!
私の攻撃は、軽くよけられた挙句、最後はトンファー同士がぶつかり、船越師範の力押しで、私が押し返された。
「うっ!?」
(負ける!?いや、負けたら困る!!瑞希お兄ちゃんに真実を告白するのは――――――――――)
「『俺』だぁぁあああああああああああああ!!」
ヒュン!ヒュン!ヒュン!ヒュン!バシ!
「おわっ!?」
「すげー!!凛道さんの攻撃、当たったぞ!!」
最後に繰り出したトンファーの動きが、船越師範の腕に当たる。
ポロ!
それで船越師範が手からトンファーを落とす――――――――――
「ほっ!」
ように見えたが、持ち替えただけだった。
(落とさねぇのかよ!!)
〔★期待外れだった★〕


