「烈司~大河が勝ったら、なんかやろうと思ってんだけど、何がいいかな?」
「気が早くないか、瑞希?」
「大河が負けるはずねぇじゃんか!モニカどう思う?」
「ん~みーちゃんがくれるものなら、シャーペン一本でも喜ぶわよ。」
「シャーペンか~伊織、良い店知ってるかー?」
「例えを真に受けるんじゃない、瑞希。コーヒーを入れてやれば、それで十分だろう。」
「コーヒーはいつも入れてるじゃんか!なぁ、皇助?」
「わはははははは!!今日は、大河、大河で大騒ぎだなー!」
「たりめぇだろう!?可愛い後輩の晴れ舞台なんだからな!」
(もう聞いてらんない!!)
瑞希お兄ちゃんの円城寺君話に嫌気がさす。
「こちらが皆さんのお席になりますので、ごゆっくり!」
そう言い残すと、脱兎のごとく立ち去る案内役。
その後に続く形で、私は仲間達の輪から離れようとした。
「我が君、どちらへ?」
「花摘みだよ。」
トイレの隠語を言えば、お供しましょうか?と小声で言われたが、丁重に断って1人にしてもらう。
(ムカつく、ムカつく、ムカつく!)
今日の瑞希お兄ちゃんてば、口を開けば、大河、大河、大河って!円城寺君のことばっかり!!
(私のこと見てよ。)
泣きそうな気持になる。
どんよりとした気分で、会場の中を無意味にグルグル回る。
「今日のバトルロワイヤル、誰が勝つかな~!?」
「本命は円城寺でしょう!?龍星軍のメンバーなんだから!」
「爆裂団と兼業してんだっけ!?爆裂団一本の時もヤバかったよなぁ~!?」
(ここでも円城寺君の話題かよ・・・!!)
避けている時に限って・・・こういうこと、あるよねー・・・
〈ご来場のお客様にお知らせします。間もなく試合が始まりますので、お席へお戻りください。〉
場内アナウンスが流れる。


