彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)





「烈司~大河が勝ったら、なんかやろうと思ってんだけど、何がいいかな?」
「気が早くないか、瑞希?」
「大河が負けるはずねぇじゃんか!モニカどう思う?」
「ん~みーちゃんがくれるものなら、シャーペン一本でも喜ぶわよ。」
「シャーペンか~伊織、良い店知ってるかー?」
「例えを真に受けるんじゃない、瑞希。コーヒーを入れてやれば、それで十分だろう。」
「コーヒーはいつも入れてるじゃんか!なぁ、皇助?」
「わはははははは!!今日は、大河、大河で大騒ぎだなー!」
「たりめぇだろう!?可愛い後輩の晴れ舞台なんだからな!」


(もう聞いてらんない!!)




瑞希お兄ちゃんの円城寺君話に嫌気がさす。



「こちらが皆さんのお席になりますので、ごゆっくり!」



そう言い残すと、脱兎のごとく立ち去る案内役。
その後に続く形で、私は仲間達の輪から離れようとした。



「我が君、どちらへ?」
「花摘みだよ。」



トイレの隠語を言えば、お供しましょうか?と小声で言われたが、丁重に断って1人にしてもらう。





(ムカつく、ムカつく、ムカつく!)





今日の瑞希お兄ちゃんてば、口を開けば、大河、大河、大河って!円城寺君のことばっかり!!





(私のこと見てよ。)





泣きそうな気持になる。
どんよりとした気分で、会場の中を無意味にグルグル回る。





「今日のバトルロワイヤル、誰が勝つかな~!?」
「本命は円城寺でしょう!?龍星軍のメンバーなんだから!」
「爆裂団と兼業してんだっけ!?爆裂団一本の時もヤバかったよなぁ~!?」


(ここでも円城寺君の話題かよ・・・!!)

避けている時に限って・・・こういうこと、あるよねー・・・





〈ご来場のお客様にお知らせします。間もなく試合が始まりますので、お席へお戻りください。〉





場内アナウンスが流れる。