彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)





「凛の言う通り、アキナなら、やりかねないな・・・」
「だな。烈司さんの勘もそう言ってる。」
「れーちゃんじゃなくてもわかるわよ。あたしもそう思う。」
「まったく・・・あと10分後に試合とは・・・」
「わはははははは!!修羅場だぜ、修羅場!!」
「見かけ通り、汚いことする女ねー」
「ますみ、絶対友達になれないね!」
「やり方が卑怯ですよ。」
「その通りだ!性別に関係なく、とんでもない性悪だ!」
「絶対、大河っちのコンディション崩す作戦系ー」
「我が君、いかがいたしましょう?ご命令下されば、大河殿が試合している間に九条アキナを始末しますが?」
「やめなさい、つなぐ。下手に関わらない方がいい。なによりも―――――これぐらいの嫌がらせで負ける円城寺君じゃない。そうでしょう、円城寺君?」
嫌がらせを受けた相手に言えば、一瞬目を見開いた後で、そっぽを向きながら言った。
「たりめぇーだ、ボケ!!俺は瑞希さんの後輩として、九条アキナの手ごまの催馬楽はもちろん、他の2人もぶちのめして勝つ!!!」

「それでこそ、円城寺大河だ!」





ポンと、円城寺君の肩に手を置きながら微笑む瑞希お兄ちゃん。
それで円城寺君の表情が明るくなる。





「み、瑞希さん!俺、やってやりますから!!絶対勝ちますから、見ててくださいね!!」
「おう、期待してるぜ、俺の大河!!」


(『俺の大河』ですって~!?)

今日の瑞希お兄ちゃんてば、なにかにつけて大河、大河って・・・・・円城寺君のことばっかり!!



「あの~!マジで時間ないんで早くしてくれませんかー!?」

「うるせぇ!!言われなくても出て――――――!!」

「出てきますよ!!円城寺君出せばいいんでしょう、円城寺君を!!!!」

「凛!?」





円城寺君の言葉をさえぎって、乱暴にドアを開ける。





バーン!!

「ぶっ!?」





それで、外から呼びかけていた人がドアにぶつかって吹っ飛んだが気にしない。
ぶっ飛ばされた方は気にしたみたいで、倒れた体を起こしながら私を見る。





「て、てめ!?なにしやが――――――――!?」
「テメーんとこの九条アキナが何してやがんだよ!!?なめてっとただじゃおかねぇぞっ!!?テメーも俺らなめてんのか!?」
「ひっ!?そういうあなたは、凛道蓮・・・さん?」
「だったらなんだ!!さっさと円城寺を、バトルロワイヤルのリングまでご案内しろや!!」
「ひー!?すんません!!こ、こちらです!!」
「だ、そうですよ、円城寺君。」





振り返り、立ち尽くしている円城寺君に声をかける。





「行きましょうか、円城寺君はもちろん、瑞希お兄ちゃんに、みなさんも?」
「凛・・・お前・・・・」
「かっ・・・勝手に仕切ってんじゃねぇぞ凛道―――――――――!!」





なぜかあきれ顔になる好きな人と、怒りだしてしまう本日の主役。
なにはともあれ、逃げ腰の案内人に導かれ、決戦の場所へと向かったのだった。