催馬楽メテオの主催するバトルロイヤル会場に到着すれば、予想外の人物が出迎えてくれた。
「ようこそ、東山高校の円城寺大河君とそのお友達と保護者の皆さん。」
「アキナ・・・。」
(九条アキナ!?)
駐輪場に西岸高校の制服を着た男子達を従え、私達の到着を待っていた。
「あなた達が一番最後の到着ゲストよ。もしかして・・・怖くて出発が遅れちゃったのかしら?」
「誰がビビっただ!?」
九条アキナの言葉に、真っ先に円城寺君がかみつく。
「ちっとばかし、うちの頭を待ってたら遅くなっちまったんだよ!!」
「あら・・・凛道蓮君が原因だったのね~」
「そうだよ!!俺はビビっちゃいねぇ!!」
「じゃあ、円城寺君の足を引っ張るために、凛道蓮君は遅く来たのねー♪」
「な!?」
(なんて言いがかりつけるのこの女!?)
「違います!僕はそんなことし――――――――!!」
「凛道蓮はそんなことする男じゃねぇよっ!!!」
否定する私の言葉が遮られる。
「円城寺君!?」
今夜の戦いの主役の一人であり、私達の代表でもあり、私を・・・凛道蓮をよく思っていないはずの人物からまさかの援護射撃。
「九条さんよ!!凛道は、そんなせこい真似する男じゃねぇーんだわ!!くだらねぇー侮辱はやめろや!!」
「まあまあ・・・円城寺君と凛道蓮君は仲が悪いと聞いていたのだけど・・・かばうの?」
「仲良くねぇよ!!けどな!!見当違いのこと言われちゃ、ムカつくんだよ!!特に九条アキナ、テメー凛道浸かって瑞希さんに嫌がらせしてるだろう!?ハッキリ言って気に入らねぇんだよ!!」
「あらら~♪なんのことかしらねぇ~♪」
「今回は、催馬楽メテオの女に収まって悪だくみを企画してるみてぇだが、あんまり置いたが過ぎるとぶっ殺すからな!!?」
「そのセリフ、そっくりそのまま返してあげる。メテオにブッコロされるのはあんたの方よ、円城寺の坊や?」
「上等だ!!返り討ちにしてやんよ!!」
そう言い放ち、九条アキナにメンチをきる円城寺君。
対する九条アキナの方も、円城寺君をにらんでいたが―――――――
「アキナさん、そろそろ時間が・・・・」
隣にいた男子の一人が、スマホ画面を見せながら九条アキナに声をかける。
これに九条アキナは舌打ちすると、きびすを返しながら言った。
「ついてきな!東山高校番長の控室まで案内してあげる!」
「そりゃ、どーも!世話になるぜ、クソ女!!」
「クソガキが・・・!!」
双方、悪態をつくのだけはやまず、険悪なムードのまま、九条アキナについて行くことになった私達。
(九条アキナが登場して、瑞希お兄ちゃん大丈夫かな・・・・・?)
不安を覚え、チラッと好きな人に視線を送る。
瑞希お兄ちゃんは無表情で、九条アキナではなく、円城寺君の方を見ていた。
その姿を見たら・・・なんだかすごく、円城寺君のことが羨ましくなってしまった。


