期末テストが終わった最初の休日。
私は凛道蓮に変身して、ヤマトの単車で、『Felicita(フェリチータ)』に来ていた。
そこには、新旧龍星軍はもちろん、凛道ガールも全員揃っていた。
いつもとは違う張り詰めた空気が漂っており、その発生源とも言える人物を私は見た。
(円城寺君・・・。)
龍星軍のロングの特攻服に身を包み、腕組みして黙り込んでいた。
いつもなら私をにらんでくるのに、今日は見向きもしない。
「よぉ、来たか、凛!」
瑞希お兄ちゃんも同じ空間にいたのだが、瑞希お兄ちゃんを見る事さえしない円城寺君。
どこかわからない、一点だけを見つめ、無言を突き通していた。
(・・・・・下手に声かけない方がいいわね。)
そう判断し、瑞希お兄ちゃんに笑顔を向ける。
「凛道蓮、ただ今推参いたしました♪」
「ああ、待ってたぜ。凛も来たことだし、会場に行こうぜ。」
その言葉を合図に、全員がガレージに向かう。
「目的地までは単車で向かうぞ。小回り効くからな。」
そんな瑞希お兄ちゃんのお言葉のもと、各自が自分の単車にキーを差し込む。
「高千穂は単車持ってるからいいけど、それ以外・・・凛と凛道ガールは適当に乗せてもらえ。」
「はーい、お邪魔します♪」
そう言って瑞希お兄ちゃんのバイクの後ろに載ろうとしたが―――――
「あ、今日はダメだぞ、凛。乗せらんねぇー」
「ええ!?なぜです!?」
「今夜は大河の晴れ舞台の日だ。行き帰りの体調のメンテナンスをきちんとしてやりてぇ。だから、俺のケツには大河を乗せる。悪いな。」
「えー!?」
(瑞希お兄ちゃんの後ろに、乗せてもらえない・・・!?)
〔★凛は1万のダメージを受けた★〕
がっくりして肩を落とせば、視線を感じた。
反射的に振り返れば、あれほど私に見向きもしなかった円城寺君が、にやけ顔でこちらを見ていた。
すごく楽しそうで悪そうな笑顔。
(ム、ムカつく!!)
〔★大河のザマー顔、凛のイライラが上昇した★〕
「来い!大河!」
「押忍♪瑞希さん♪」
円城寺君は勝ち誇った顔で瑞希お兄ちゃんに近づくと、私に見せつけるように瑞希お兄ちゃんの単車の後ろに乗った。
(く、悔しい~!!)
瑞希お兄ちゃんの優しさは、言い分はわかるけどれども!!
「瑞希さんの後ろに乗せてもらえるとか、縁起いいっすよ俺―♪」
「現金な奴だなー?」
目の前でイチャイチャ(!?)されると、すごく腹が立つ。


