彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)




テスト終了のチャイムが鳴る。
答案用紙が回収されてすぐ、私は荷物を抱えて速足で教室を出た。
本日、船越師範と待ち合わせをしているのは、あゆみが丘学園から一番近いコンビニ。
ここ数日、気配を探ることを繰り返してきたおかげで、尾行されている気配を探れるようになっていた。



(元々、得意分野ではないけど、何人かついて来てるのは確かね。)



自分の苦手分野を再確認しながら、下駄箱まで早歩きで行く。
到着した下駄箱には、ちゃんと外履きの靴が入っていた。
素早く履き替え、ダッシュで走った。



(振り返るな!目的地に向かうことに専念しろ、凛!)



そう言い聞かせながら走ったが――――――



(ん?ついて来てる気配がしない・・・?)



諦めてくれた?



そう思って校門を出る。



(いや、違う!)



校門を出て三メートルぐらい走って気づく。





(校門にいた生徒が、尾行してきている。)





どうやら、B組だけでなく、別のクラスメートも仲間に引き入れて、私がどこへいくか探っているらしい。



(とはいえ・・・校門で待ち伏せするとなると、途中でテストをやめて、抜け出してこないと間に合わないでしょう?よくそんな、割に合わないことができるわね・・・。)


まあ・・・渕上が味方なら、1教科ぐらい、テストで点を落としても、大目に見てもらえるシステムになっているのかもしれない。


つくづく、権力者の家の子供は特別だと思う。



〔★世界共通の悪しき習慣だ★〕



尾行を振り切るつもりで全力疾走する。
コンビニが目の前に迫る。
すると、歩道に沿って徐行する車が近づいてきた。
あれ?と思った時には、その車の後部座席のドアが開く。





「乗りな!」
「あ!?」





そう言われ、力づくで抱え込まれ、車の中に引きずり込まれた。





バタン!

ブロロロロ!!

「お疲れ、愛弟子!!」
「あ、ありがとうございます、船越師範・・・!」





相手は、お迎えをお願いしている熟女だった。