彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)






「いくらIQが高くても、使いこなせなければ、宝の持ち腐れだ。つまらん肩書だ。」

「そんなことないですよ!獅子島さんは、IQが高いのを自慢することなく、謙虚に努力されてたってことでしょう!?僕、尊敬します!」

(瑞希お兄ちゃんの次にね!)





素直な感想を述べれば、獅子島さんがそっぽを向く。





「獅子島さん?」

「き、気分転換をする。録画された動画のチェックをするからな!」





吐き捨てるように言うと、少し私から距離を取った場所に移動し、ビデオカメラを触り始めた。





(どうしたのだろう・・・?)



「わはははは!凛助~!オメーに褒められて、伊織の奴照れてんだぜ~おい!」



「も、百鬼さん!?」





ガシッと私の肩に腕を回してきたかと思うと、小声とは思えない小声で、耳元で普通の声を出す野獣。





「お気に入りの凛助から『尊敬』だの、『カッコイイ』だの、『すごい』だの言われて、のぼせてやがんだよ!わははははは!」
「誰がのぼせるだ、単細胞!?」
「わははははは図星かよーイオリ~ン!?」
「うふふふ!イオリン、素直にならなきゃ、凛ちゃんと親密度上がらないわよ~」
「素直に喜べよな、伊織。」
「うるさい!好き勝手なことを言うな!」





ギロッと瑞希お兄ちゃん達をにらむお姿・・・とてもじゃないけど、親密度を上げたいとは思えない。
むしろ―――――――





「なにがおかしい、凛道・・・!?」
「え!?お、おかしいと申されましても!?」
「笑っただろう・・・!?」
「誤解です!笑ってないです!」
「いい気になるんじゃないぞ・・・!?」
「なりません!なりません!」

怖さMAXで、仲良くなりたくなーい!





〔★伊織の凛への照れ隠し、好感度が駄々下がりだ★〕