彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)






「え!?これって・・・・」





LINEの中にある、1つのグループLINEで目が留まった。





「『凛道蓮の弱みを握る会』ってなんなんですか!?」





物騒なグループ名に、思わず顔をしかめる。





「そのスマホにも入ってるか、凛?」
「え!?その口ぶりですと、他のスマホにも――――――――!?」
「おう、登録されてる。日本語で登録されてるものもあれば、中国人が使う言葉、クルド人が使う言葉で登録されてるものもある。」
「みーちゃん、朝鮮人もあるけど。」
「マジ、多国籍だな。」
「あの~・・・持ち主たちの共通点はやはり――――――」





なんとなく予想していたことを口にすれば、ため息交じりで瑞希お兄ちゃんは答えて下さった。





「ああ、西岸の連中だな。」
「やっぱり・・・。」
「アホの一人が言ったように、前金5万の振り込み履歴が、見れる範囲のスマホに残ってる。」
「フン!瑞希、ロックが解除できる分は解除したぞ。」
「サンキュー伊織。」
「え!?スマホのロック、そんなに簡単に解除できるものなのですか!?」
「順番に番号を入力すれば解除できる。」
「へえ~そうなんですね。」
「おいおい、違うぞ凛!伊織が特別なだけだ!」
「え?特別?」





納得しかけた私に、瑞希お兄ちゃんが一言つけ足して下さった。





「伊織は、IQが高いMENSAのメンバーだぜ。」
「MENSAってなんですか?」
「えーと、つまりな、IQ130以上ならば会員になれる『天才集団』のことだ。」
「ええ!?めちゃくちゃすごいじゃないですか、獅子島さん!?」
「フン!たかだか、人口の2%しかいないぐらいで大げさだ。」
「2%って、希少価値じゃないですか!?レアですよ、レア!すごいです!」
「人をポケモンキャラみたいに言うんじゃない。」
「ポケモンよりすごいですよ!カッコイイです!」
「フ、フン!媚びるのが上手い奴だ・・・!」





〔★伊織の新たな一面が、発覚した★〕