白い煙が舞う中、容赦なく動く人影を、敵を次々にぶん殴り、蹴り、叩き、足払いして、トンファーで攻撃する私。
カラになった消火器を瑠華さんに渡せば、彼女はそれを両手に持ち、容赦なく敵の減免に打ち込んでいく。
「オラ!」
ガン!
「あぶ!?」
「オラ!」
ガン!
「ぐへ!?」
「オラ!」
ガン!
「がは!?」
「なめんじゃねぇぞ!?」
その様子を見ながら思う。
(瑠華さん・・・ヤンキーだったっけ・・・?)
〔★元カレはバリバリのヤンキーだ★〕
お姉さんへの疑問を覚えながら交戦していれば、消火器の煙がはれる。
その頃には、私達を襲ってきた、撮影していた敵達は、1人残らず地面で寝ていた。
「終わりですかね、瑞希お兄ちゃん?」
「終わりだろう。烈司!ヤマト!撮影全員のスマホとビデオとタブレット、回収しろ!瑠華ちゃんは凛から離れるな!凛は瑠華ちゃんを守れ。」
「OK~」
「うはははははーい!!」
「わかりましたぁ~♪」
「仰せのままに。」
「よし!」
私達から承諾の返事を聞くと、転がっている一人の胸倉をつかんで、引きずり起こす。
「おい。」
バキ!
「ぎゃ!?」
横っ面を殴れば、気絶していた敵が覚醒する。
そいつからスマホを奪うと、瑞希お兄ちゃんはメンチをきりながら聞いた。
「オメーら、誰に頼まれて、凛達を襲った?」
「し、知らねぇ!!」
「・・・金もらってやったんじゃねぇのか?」
「知らないって言ってるだろう!?」
「立場わきまえろや!!」
メキッ!!
「ぐええええええええ!!」
瑞希お兄ちゃんがみぞおちを殴った。
そして手を放すと、うずくまる敵を容赦なく蹴り始める。
ゲシ!バキ!ガッ!ガッ!ガッ!
「大事な弟の凛に手を出されて、俺が黙ってると思ってんのか!?ああ!?」
(『大事な凛』!?ですとー!!?)
凶暴なお顔で、私への溺愛を語る好きな人に胸がときめく。
〔★凛は自分に都合よく、解釈をした★〕


