「りっくん!!」
普通の走りに戻った時、ますみちゃんが自分のほっぺと私のほっぺをくっつけながら叫ぶ。
「りっくんの勝ちだよぉ!!やっぱり、りっくんが世界で一番素敵な王子様、王様よぉ~!!」
「ちょ・・・視界がぶれるから、あまり顔を押し付けないで下さい、ますみちゃん。」
「きゃあああ♪そのクールなところもカッコイイ!!惚れ直したぁ♪チュ♪チュ♪チュ♪」
「ちょ・・・だから、チューしないで下さい。」
少しスローペースで走りながら注意していれば、背後から声がした。
「わははははは!!俺様の凛助の大勝利だぜぇ~!!」
「うはははは!百鬼はんのゆーとーり、ホンマに踏みつぶしおったわぁ~♪」
首だけで後ろを見れば、倒れた単車の下敷きになってる敵の周りに、その仲間と百鬼とヤマトがいた。
(そう・・・・・・百鬼は言った。『テメーら踏みつぶされる覚悟しとけよ!!』と。)
その言葉を思い出したので、文字通りウィリーして踏みつぶした。
〔★凛は言った通り実行した★〕
(だから百鬼の『凛助!!後始末は俺様がしてやる!!』という言葉を信じて、ここは立ち去ってもいいんじゃない?瑞希お兄ちゃんに早く会いたいもーん♪)
そう思ったので、お腹の底から声を出して背後に呼び掛けた。
「凛道蓮が勝ったと、南原高校の児雷也君によろしく伝えてくれ!!!!」
「わははははは!!」
「うはははは!!」
敵ではなく、味方の声しか聞こえなかったが、まあなんとかなるだろう。
これで修羅場は済んだ。
南原高校からの攻撃は終――――――――――――
ギュッ!!
「凛道様♪」
「うわっ!?」
気づけば、ノーヘルでは危ないと思って拾った佳子が、抱き着くように私の膝に座っていた。


