彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)






そこまで考えて、ふいに百鬼の言葉が思い浮かぶ。





(・・・・・・・百鬼の意見を採用するか。)





キュォオオオオン!キュォオオオオン!キュォオオオオン!!





「きゃあ!?りっくん!?」





相手との距離を縮めるようにスピードを上げる。



「りっくん・・・ツッコむんだね?」



そう言いながら、ギュッとますみちゃんが私の身体にしがみつく力を強くする。





「ますみ、りっくんのためなら命を捨てれる。」
「・・・。」
「だから、ますみにかまわず、本気でぶつかって。」
「・・・。」
「ますみの4代目龍星軍総長を見せて。」
「・・・。」
「そのためなら、ますみの命を差し出す。」
「ばかやろう。ますみの命は俺が守る。」
「え!?」





キュォオオオオン!キュォオオオオン!キュォオオオオン!グアン!!





驚くますみちゃんを放置し、自分のことに専念した。
運転席からますみちゃん付きで、敵と衝突寸前で、態勢を変えた。





「なっ!?」
「前輪を持ち上げたぁ!?」





そんな敵の男女カップルの声がしたかもしれない。







「ウィリーだ、ボケ。」

グアアアアアアアアアアア――――――――――――ン!!







私のバイクの前輪があった場所に、敵の運転席が滑り込むタイミングを狙い、私は自分のバイクの前輪を叩きつけた。





メキ!!ガシャーン!!

「ぎゃああああ!!?」
「ひぃいいいいいいい!!」
「りっくんっ!!」





すべてが、スローモーションに見える。
私のバイクの前輪が、敵の運転手と同乗者の間に押し込まれる。
それで同乗者の女性が後部座席から落ちそうになるのを、彼女が腰に身に着けているベルトをつかみ、奪い取るように引き寄せる。
引き寄せた女性を、自分のお腹のあたりにたたきつけて手を離せば、反射的に敵の女性は私の身体にしがみつく。
その間に私は、ウィリーしてバウンドするハヤブサを制御し、横滑りに道路に着地した。





ズザアアアアアアアアアアアアアア!!

キュォオオオオ―――――――――――――――――ン!!!





単車と足をうまくさばき、バイクを直進の動きに―――――普通の走行に戻す。