そんなますみちゃんを見ていた男達が叫ぶ。
「ますみーん!!なんて健気なんだ!!」
「俺、ますみんを一生推すよ!!」
「耐えるますみんが、いじらしくて可愛い!!」
「一途なますみん最高!!」
「可愛いは最強!!だから、ますみんは最強!!」
「みんなぁ~ありがとうぉー♪」
男達のエールを受けて、ますみんがほほ笑む。
(こうやって笑っていれば、本当に可愛いだけの女の子なんだけどなぁ~・・・)
「ますみ、彼氏のりっくんと必ず幸せになりまーすぅ♪」
「「「「「ますみーん!!」」」」」
(私の、凛道蓮の彼女面さえしなければいいのに・・・。)
私にくっつきながら、否定する事実をますみちゃんが宣言した時だった。
―――――――――――バロロロッロ!!
「!?ますみちゃん、危ない!」
給油目的と思われる単車が、ガソリンスタンドに入ってきた。
そんなバイクの進行方向にますみちゃんがいたので、安全な位置にいる私の方へと引き寄せた。
「あん♪りっくん、だいたーん♪」
ガバッ!
「ちょ、抱き着かないで下さい!」
親切で引き寄せたら、背中に両手をまわされて抱き着かれた。
そんな勘違い女子を引き離そうとしたのだが―――――――――――
「ヒャーハー!!見つけたぜ!!凛道蓮!!」
「え?」
その言葉に、私の動きが止まる。
声の主は、ますみちゃんとの衝突を避けるためによけたバイクの運転手。
よく見れば、ノーヘルでド派手な金髪マッチョだった。
「ぎゃははははは!!凛道蓮の大親友が、最近、このガソリンスタンドの常連になったって聞いて来てみれば~噂はドンピシャだぜ!!」
「僕の大親友が、このガソリンスタンドの常連客?」
それって―――――――――――
ガチャ!!バーン!!バキ!!
「しつこいんだよ、でくのぼうの関西人!!だれがあんたの彼女になんかなるか!!」
「そんな!!西代ちゃーん!!」
該当者を脳裏に思い浮かべた時、その人物が目の前に転がってきた。
見れば、西代と名札のついた女子に蹴り飛ばされたらしい。
肩で息をしながら、西代さんというブ・・・女性は言った。


