彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)






タカ&トモさんに、『凛道蓮』を紹介されたことをヤマトに話した。





「うはははは!!そりゃあ~わしが同じ立場でも推薦するわな!」
「やめてくれ。」
「うはははは!!なんや!?わしが褒めたから照れとんかい!?照れろ照れろ!」
「つーか、前見て運転しろ!前!!」





ヤマトの家で凛道蓮に変身し終わった私は、ヤマトの愛車の後部座席に乗って、『Felicita(フェリチータ)』まで向かっていた。



「うはははは!!凛!凛!りーん!途中で給油してええ!?」
「もちろんです。どうぞ。」
「おおきに!うはははは!!行きつけの友人のガソリンスタンドの子が可愛いねん♪」
「そ、そうなんだ・・・。」



にやけるヤマトに、何とも言えない気持ちになる私。
そして、ヤマトが運転する単車は、『Felicita(フェリチータ)』より少し離れた方角のガソリンスタンドで止まった。



「うはははは!!毎度おおきに!!西代チャン御指名でよろしくー!!」
「げっ!?また来た・・・。」



一目で、ヤマトのお目当てがわかった。
ご機嫌なヤマトをよそに、相手の女子は不機嫌そうにしてる。



「西代ちゃーん♪」
「ごめーん!これから休憩なの!じゃーね!」
「ということで、代りに給油しますね、お客様。」
「え~!?タイミング悪かったのぉー!」



(いや、絶対わざと避けられてるだろう!?)



「うはははは!!休憩は取らんとあかんからしゃーないわ!ほな、満タンでよろしくー!」
「はーい。」



陽気なヤマトに反し、代りの店員がやる気なさげに言う。



(愛想ねーな、この店。)



給油の邪魔にならないように、後部座席から降りる。