彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)






正門に私が到着したタイミングで、大型のバンが私の目の前に急停車。





「わ!?びっくりし―――――――――!?」

グイ!

「わ―――――――――!?」





驚いている間に、後部座席が空いて、中に引きずり込まれた。





ブロロロロ――――――――――ン!!





「今日は遅かったね!いじめられたのかい、愛弟子!?」
「いいえ・・・後藤先生と話をしていたんです・・・。」
「大丈夫か、お嬢ちゃん!?身体がひっくり返ってるぞ!」
「ほらー師範が乱暴に乗せるからですよー!」
「うるさいね!で!?何を話したんだい!?」
「実は――――――――――」





迎えに来て下さった船越師範とタカ&トモさんに説明をした。
私の話を静かに聞いてくれた3人は、私が話し終わった時に言った。





「「「最近の若い子、怖ぁ~い。」」」

「タカ&トモさんは、年齢的に私寄りじゃないのですか!?」
「ははは!冗談はさておき!そこまで徹底されたいじめ・・・若い女教師1人でひっくり返せるもんですかね、師範?」
「ひっくり返してもらわないと困るよ、タカ!もっとも、あたしも加勢するけどね!」
「ああ、師範が味方なら、教育委員会も動きますね♪」
「・・・そうでしょうか。」





楽天的な言葉を口にするトモさんに私は言った。





「警察でさえ、被害者である私を加害者扱いしました。」
「そ、それは~確かに、岩倉ってガキは最低だけど、警察官は岩倉一人だけじゃないじゃん?」
「つーか、この案件、凛道さんに相談した方がいいんじゃないか?」
「はっ!?」

自分のことを自分に相談しろだと!?

いやいやいや!ツッコミどころはそこじゃない!!



(凛道蓮と菅原凛は同一人物!!だからこそ、接触させちゃいけない!!)



それだけは阻止しなきゃ!!



「ナイスアイディアだトモ!!そうしよう!!」
「だよな、タカ!?愛弟子ちゃんもそれでいいよね!?」



「よくないです!!」

(拒否しなきゃ!!)

「助けてほしくないです!!」



「愛弟子?」
「お嬢ちゃん!?」
「女子高生ちゃん!?」
「愛弟子、タカ&トモの話では、凛道蓮は男の中の男。信用できる人ぶ―――――――!」
「どう信用しろというのですか!?」





私が否定の言葉を口にすれば、車内は静かになる。