彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)




「たるんどるぞ、凛道。」

ゴン!

「痛い!?」
「いかなる時も、警戒を怠るな。」
「獅子島さん。」





私の頭をハードカバーの表面で叩いたのは、メガネが良く似合う獅子島伊織さんハタチです。
瑞希お兄ちゃんのマブダチにして、頼もしい参謀タイプであります。
ミステリアスな雰囲気のあるクールな美男子で、姿勢もすごく良い人です。
ただし、性格は・・・怒らせると怖いタイプ、つまり、怒らせてはいけない人です。
沈着冷静、文武両道で、頭がすごく良いのですが、とにかく怖い印象の人です。
本当は良い人だとわかってるのですが、第一印象での怖いが定着しちゃって・・・話す時は細心の注意を払ってます。
瑞希お兄ちゃん達マブダチや龍星軍関係者以外には関心がない傾向にあり、どうもお金持ちらしいのですが、謎が多い人でもあります。
一番一般人に見られがちですが、この人も元ヤンで、初代龍星軍時代は副総長として、敵を震撼させたそうです。
元ヤン時代はグイグイ活躍し、計画的に確実に敵の息の根を止めて敵を真っ青にさせることから、悪のゴレンジャー・ブルーと呼ばれていました。
引退して、私に総長を継がせてからは、かげからサポートして下さる黒子ファイブの4号として、未熟な私をツンデレ対応で助けて下さっているのです!
現在は学生、それも現役合格の東大生として、元ヤンであった過去を隠し、一般人のふりをしながら生活をされています。
東大生の設定で動いてる時、私は獅子島さんが家庭教師をしている学生ということになってます。
何かあるたびに私を採点したり、私が失敗をすればハードカバーの本で叩いてくるので気が抜けません。





「凛道、返事は?」
「は、はい!気をつけます!」
「わははは!伊織~!そういうかまい方すると、凛助に嫌われるぜ~!?」
「百鬼さん。」





そう言って現れたのは、2メートル越えのマッチョ男の百鬼皇助さんハタチです。