「佐藤飛翔(さとう つばさ)~お前、科学のお勉強は好きかぁ?」
「それとこの状況と、どう関係あるんだよ!?」
「あはははははっ!その様子だと・・・科学実験の授業・・・サボってたね~?だから知らないのか~・・・」
「何が言いたい!!?」
「粉塵爆発(ふんじんばくはつ)。」
「はあ!?」
「小麦粉ってね、パンやお菓子を作るだけの食物じゃない。緊急時には、強力な武器になる。」
「はあ!?なに言ってんだお前っ!?小麦粉なんざ、せいぜい目つぶし程度だろう!?」
「佐藤飛翔(さとう つばさ)よぉ~俺は、目つぶしなんざ言ってねぇ。『粉塵爆発(ふんじんばくはつ)』と言ってるんだ・・・!」
「ふ、ふんじんばくはつ、だぁ!?」
「そうだ。仕組みとしては、空気中の有機物の粉塵粒子に熱エネルギーを加えると、表面温度が上昇して、それらが発火することによって、連鎖的に他の粉塵粒子に熱がでんぱして燃焼して、ドッカ―ンと・・・・・・爆発する。」
「な・・・何わけのわからねぇこと言ってやがんだよ!?はったりかまそうっていうのか!?」
「はったりかどうか、ためしてみるといい・・・・・見ろ!」
そう告げて、私は密閉された小瓶を見せる。
「なんだそりゃ!?」
「粉塵爆発が起こるには、3つの条件が必要だ。1つ目は『酸素』、2つ目は『爆発下限濃度以上の可燃物の粉塵』、3つ目は『最小着火エネルギー以上の着火源』だ。」
「だからっ!!お前の言ってる意味が分からねぇんだよ!!小難しい専門擁護並べやがって何が言いたい!!?」
「つまり、俺が手に持ってる小瓶は、小麦による爆発を可能にする条件を満たした中身が入ってるっていうことだ。」
「なっ!!?」
「ビックリだろう?けど、こいつを佐藤飛翔(さとう つばさ)に投げつければ、必ず佐藤飛翔(さとう つばさ)は火薬の詰まった弾丸を当ててくれる・・・そうすれば、空気中で小麦粉が発火する。細かい粒子は連鎖してくれるから、小麦粉まみれの佐藤飛翔(さとう つばさ)は、あっという間に火だるまになるっていう仕組みよ・・・!」
「ウ・・・ウソだ!!そんなに簡単に、爆発するわけがない!!小麦粉で爆発なんてするはずが―――――――・・・・・!!」
「じゃあ、離れたところから投げてやるから、自分で体験してみろよ。爆発するかどうか・・・!」
ニヤリと笑ってから、ゆっくりと後ろ歩きをして、敵から下がる。
それに合わせて、キッチンの中にいた獅子島さんと涼子ちゃんが、キッチンから離れて裏口の扉の前まで移動した。
そこへ私も合流すれば、獅子島さんが口を開く。


