「菅原さん、私はあなたの味方よ。船越さんとも昨夜、よく話をしました。」
「・・・船越師範と、ですか?」
(そういや、連絡先交換してたよな・・・。)
「渕上ルノアさんと1年B組のいじめを公表して弾劾するのは、期末テスト終了後に行うことにしました。」
「期末テストが終わってからですか?」
「ごめんなさいね。船越さんは今日にでも、校長先生たちに直訴しようと提案したんだけど、私は・・・・菅原さんのご両親が勉強熱心だったことが引っ掛かって・・・」
「私の両親ですか?」
「ええ。期末テストの中止になりかねないことをしたら、ただでさえ、渕上さん達の味方をしている菅原さんのご両親が、私達の味方になる妨げになるんじゃないかと思って・・・。」
「あー・・・それは、ありえますね・・・。」
うちのバカなダブル親は、渕上ルノアとLINEでやり取りしてるぐらい、渕上ルノアを気に入っている。
(いい大人が、子供に媚び売って気持ち悪い・・・。)
「それにね、証拠は多い方がいいと思ったから・・・これを菅原さんに。」
「え?ボイスレコーダーですか?」
「そうよ。私はB組のクラス担任でも、教科担当でもないから、B組に居座ることはできない。私が菅原さんの側につきっきりでいれば、絶対に渕上ルノアもなにもしてこない。それでは、いじめの証拠は取れない。」
「後藤先生・・・私、1学期から毎日、イジメられたことについて日記を書いています。」
「うん、そう言ってたよね。だけど、肉声があった方が説得力があるわ。」
「わざわざ・・・買って用意して下さったのですか?」
私の問いに、真剣な表情で後藤先生はうなずく。


