彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)




ヤマトと組み手をした翌日、私は滅入っていた。



(なんということでしょう・・・・・・・・!!)



昨夜・・・ほんの数時間前まで、『凛道蓮』だった私は、ヤマトに手合わせの相手をお願いしていた。

それが思いの外白熱してしまい――――――――――





「うはははは!!凛、凛、りーん!!」
「なんですか、ヤマト!?まだ僕は出来ますよ!?」
「うはははは!!わしのー!実はのー!30分前からのー!おわ!?あぶなっ!」
「口動かす魔があれば、身体動かせ!何だよ!?」
「うはははは!!わしのー!実はのー!30分前からのー!おわ!?あぶなっ!」
「同じセリフ、リピートするなよ!!だから何だよっ!?」
「うはははは!!瑞希はんと烈司はんが、わしらの手合わせ見学中やでー?」
「なっ!!?早く言え!!」

スパーン!!

「ぐはっ!?」





ツッコミを込めて左ストレートを繰り出せば、ヤマトの顔にクリーンヒット。





「瑞希お兄ちゃん!!」





よろめいてしりもちをつくヤマトを放置して叫ぶ。





「瑞希お兄ちゃぁん!!」
「お、おう!ここだ!」
「瑞希お兄ちゃん!!」





見れば、単車が並んでいる物陰から、烈司さんと2人で並んで立っている。





「瑞希お兄ちゃ―――――――――ん!!」





マリオのようにBダッシュで駆け寄り、飛びつけば、抱き留めてくれた。





「いつからいらしたんですかぁ~!?」
「うはははは!!30分前からいたでぇー!」
「今日はお2人だけですか!?」
「うはははは!!瑞希はんの単車で来たんやろう~!側にあるやん!」
「なぜ、お声がけして下さらなかったのですか~!?」
「うはははは!!それはわしにもわからーん!」
「って!!僕は瑞希お兄ちゃんに聞いてるんだよ!!ヤマトには聞いてないから、黙ってろ!!総長命令!!」
「うはははは!!理不尽でっしゃろ、瑞希はーん!?」
「・・・お前ら、息ピッタリなんだな。」
「え?」
「いや、なんでもねぇよ。凛がいそうな気がして、ヤマトの家まできただけだ。凛の顔が見れて安心した。」
「そうでしたかー♪僕も瑞希お兄ちゃんのお顔が見れて幸せですぅ♪」
「そ、そうか。じゃあ、俺は帰るわ。」
「え!?帰る!?」





まさかの帰宅宣言に驚く私をよそに、瑞希お兄ちゃんは淡々と語る。