彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)




「広いとはいえ、駐車場ですからね・・・人様の車を傷つけないように気をつけないと。」
「うはははは!!今、車ほとんどあらへんで―!」
「え?ああ・・・まだ日も明るいし、仕事終わりには早い時間でしたね・・・」
「うはははは!!ちゃうちゃう!なぜか、ここの住人の車だけがいっせいに壊れたねん!」
「え!?いっせいに壊れた!?誰かの嫌がらせですか!?」
「うはははは!!それがのぉ~全員、『内側から』フロントガラスを割られたんや!!烈司さんに内緒で視てもろーたら、誰ぞ、強力な悪霊拾うてきたみたいでなぁ~霊障やて!!」
「ヤマトのマンション怖いんだけど!?車壊れた住民さん、どうしたの!?」
「うはははは!!ほとんどの人が出て行く準備してんねん!管理人のあんちゃんは、『去る者は追わず!俺にはほかにも親がくれた不動産があるから生活できる!』ゆーて、引き留めてへんわ~!危機感なさすぎ~!」
「ちょっと!!そんなところで組手して、僕ら大丈夫ですか!?」
「うはははは!!大丈夫や!!烈司はんが、『俺の凛たんに危害が来る前にお祓いする~♪』ゆーて、もっともらしい格好して、みんなが見てる前でお祓いしてくれたからのぉー♪」
「つまり・・・悪霊はいなくなったと考えていいのですか・・・?」
「うはははは!!話が通じへん相手やから、つぶしたゆーとったで?」
「怖!!烈司さん怖!!元は生きてた人間でしょう。」
「いや、一番怖いのは生きてる人間や。」



怖がる私に対し、突然、真顔+普通の声の大きさで静かに言うヤマト。



「怖!!普段うるさい奴が急に静かな声で語るの怖!!やめてくれる!?」
「うはははは!!すまん、すまん!つい、昔の記憶が走馬灯としてのぉ~!あ、ついたわ!」



チーン!



話のキリのいいところで、目的地に到着した私達。



(確かに車がない・・・てか――――――――)



「車・・・1台も止まってないのだけど・・・?」
「うはははは!!せやからゆーてるやん!?全部、悪霊に割られたって♪」
「マジか!?マジで無事なの単車だけなんだね!?」
「うはははは!!単車は、烈司はんが結界張っててくれたさかい、無傷で済んだねん!」
「え!?結界いなかったら壊されてたの!?」
「うはははは!!そう聞いたでー!?めんどくさい悪霊もいたもんやなぁ~!今回は車屋の百鬼はんがもうかっただけやで!」



そう言いながらストレッチを始めるヤマト。