あの日の好きが、まだ胸で息をしてるから、君にもう一度伝えたい

体育館裏で告白してから、俺の中の時間が少し止まった気がした。



璃菜には返事をもらわなかったけど、それで良かった。



怖かったから…



ーーでも、本当に怖かったのは、璃菜と話せなくなることだった。



春が終わって、俺たちはそれぞれの進路に進んだ。



璃菜と美奈は就職を選んだ。



制服を脱いだ2人は、少しだけ大人びて見えた。



俺と明弥は、同じ保育の専門学校に進んだ。



明弥は相変わらずで、俺の隣で「大丈夫か?子どもに泣かれない?」って笑ってくる。



離れたはずの道は、不思議と途切れなかった。



休みの日には、美奈と璃菜を誘って4人で集まった。



夜のファミレスでバカみたいにポテトを頼んだり、カラオケで明弥がマイクを離さなかったり。



璃菜は何も変わらなかった。



俺と目が合うと、少しだけからかうように笑って「元気してる?」なんて言う。



気まずい素振りは一度も見せなかった。



俺だけが勝手に意識して、勝手に胸が痛くなっていた。



それでも、一緒にいる時間は好きだった。