あの日の好きが、まだ胸で息をしてるから、君にもう一度伝えたい

ある日、璃菜が放課後に話してくれた。



「私、ダンス部に入るんだ」



「ダンス部?」



「うん!小学校のときからやってて!動くの好きだし!」



キラキラした目で話すから、つい「似合いそうだな」と思った。



俺はダンスなんて縁遠いと思っていたけどーー



その日、帰り道に部活一覧を見ていた。



『ダンス部』



璃菜が踊っているところが見たい、それだけで十分だった。



気がつけば、入部届けを握りしめていた。



春の風の匂いはまだ少し冷たかったけど、俺の心臓だけはずっと熱かった。



これが恋かどうかなんて、そのときの俺にはまだ分からなかったけどーー



たぶん、その日から俺の恋は始まっていたんだと思う。