先生と拒否柴系女子【本編】

「うん。美容にいいって話だから、私はこればっかりなんですよね。東京の水道水は飲む気しないし」
 シリカ水のボトルを渡すと、先生は訝しげにラベルを見たあと、何故か私のことを凝視してきた。
「何ですか?」
「美容に気を遣うなら、まずはちゃんとした飯を食えって感じだけどなぁ⋯⋯。でも、不摂生してる割には、肌も髪もかなりツヤツヤしてる。若いからかな」
 先生のお手製の夕飯をダイニングテーブルに並べ、真ん中にシリカ水のボトルを置く。
「美味しそう⋯⋯いただきます」
 その時、ふと気づく。
 毎日がコ食なので、普段の私は、酷い顔をして食べていたのでは?
 こうやって、すぐ目の前に誰かが座って一緒に食べていると、あまり大きい口も開けられない。
「どうした?食欲ないのか?」
 先生は、心配そうに尋ねる。
「そんなんじゃないよ」
「あ、わかった。見た目が地味だから不味そうだと思ってるな?」