先生と拒否柴系女子【本編】

 夕方にはまた来ると言っていた先生。
 それが何時のことなのかはわからないが、訪ねてきた時に不在だと悪いので、出かけるわけにもいかない。
 変わった人だ⋯⋯私には言われたくないかもしれないが。

 ソファでうたた寝していたところ、玄関のチャイムで目が覚める。
 ドアスコープを覗くと、先生が立っていた。
「食器返すのは、いつでもいいから。ほら」
「先生⋯⋯本当に食事作って持ってきてくれたの?」
「千沢が心配かけるからだよ。いつも食べさせるわけにはいかないけど。じゃあ、またな」
 お盆を下駄箱の上に置くと、先生はさっさと戻っていこうとする。
「待って⋯⋯!」
「ん?」
「先生、ひとりで食べるの?」
「え?まあ、そうだけど」
「じゃあ、一緒に食べましょうよ」
 自分でも、どうしてそんなことを言い出したのかわからない。
 誰かと一緒に食べるより、一人で食べるほうが好きなのに。