先生と拒否柴系女子【本編】

「それは⋯⋯こちらのセリフです」
 マンモス団地ということもあり、まさか同じ団地住まいだとは、お互いに今まで全く気付かずに過ごしていたようだ。
「こんなところで昼飯か?」
「ハイ。えーと、四万十先生は⋯⋯」
「おいおい!俺は四万十川のシマントじゃなくて、四十万って書いてシジマだよ!」
 そう言われ、四万十、四十万、と頭の中で書いてみて納得する。
「すいません。正直、よく間違われません?」
「はは⋯⋯その通りだよ。高知のかたですか?とかね。金沢出身なのに」
「え、金沢の人なんですか?意外と近い⋯⋯」
 思わず、ポロっとそんな言葉が出てしまった。
「近いって?」
「実家が神岡なんで、ショッピングとか映画となると、高速で金沢まで行くことが多かったんですよね」
 岐阜県と言っても、神岡はかなり北部なので、岐阜市街地や名古屋までは遠い上に、近所にはショッピングモールや映画館がない。