術後の経過は良好だった。
手術当日と翌日は冬弥が1日そばにいてくれた。

翌日には鎮痛薬を飲めば、ほとんど痛みは感じなくなっていた。


あともうこの家にいるのは1週間をきっていた。雪菜は少しでもみんなと過ごしたくて、働きたいと言った。洗濯などの重い作業はさせてもらえなかったが、野菜を切るなど背中に負担のかからない家事はやらせてもらった。


冬弥は夜に診察に来てくれる。施設に行ってから、自分でやる傷の手当の方法は教えてもらった。薬もちゃんと渡してくれた。

雪菜は学校に通う日は教えてもらっているが、まだどこの施設に行くのかは伝えられていなかった。


私、来週にはどこにいるんだろ?
寂しさと不安な気持ちはどんどん増していく。


学校で恵美達と会えるということだけが、雪菜の心に明かりを灯した。