「冬弥お待たせー!!」

桜に連れられやってきた雪菜を見る。


「可愛いでしょ!」

桜がドヤったように話す。

「あー、行くか。」

冬弥はそう言って、玄関から出ようとする。


「えーーー、それだけ!!本当愛想ないんだから。
雪菜、楽しんどいでねー。」

「ありがとうございます。いってきます。」

雪菜はぺこりと頭を下げて、冬弥の後に続いた。


冬弥が運転する車に乗る。

「冬弥さん、車持ってたんですか?」

「これは組のやつ。空いてる時は使っていいから。」

そう言って、車が進む。


久しぶりの外は、すっかり秋になっていた。
車窓からぼーっと外を眺める。


「冬弥さん、どこに行くんですか?」

「さぁ?着いてからのお楽しみ!」


冬弥はそう言って車を走らせる。

「雪菜、サービスエリア好き?」

「はい。」

「まだ少しかかるし、なんか軽くお菓子とか飲み物買ってくか。」

「いいですね!!楽しそうです!!行きたいです!!」


雪菜は久しぶりのサービスエリアにワクワクする。

「もう夜だから、営業してないところもあるかもしれないけど、まあなんか買えるだろ。」

そう言って、車線を左に寄せて、サービスエリアに入っていった。