「雪菜ー、行くぞーー」

冬弥は台所にやってきた。

今日はいつもより、みんなが食堂に来るのが遅くて、まだ未洗いの食器がたくさんあった。


「すみません。まだ、終わってないんです……」

そうかと言って冬弥は食堂の椅子に座る。


「雪菜ちゃん!!あとは2人でやっておくから、行ってきなさい。」

真希が優しく微笑む。


「そうだよ!!てか雪菜まさかその格好で行くの??ちょっと待ってて、すぐ戻ってくるから。」

桜はそう言って急いで自分の部屋に行く。


戻ってくると桜の手には白いロングのフレアスカートに、襟の付いた白いシャツ、薄手のロングのピンクのカーディガンがあった。


「雪菜!せっかくだから、これ着ていきなよ。貸してあげる。」

桜は雅人とのデートの時に着ている服を渡す。

「えっいいんですか??」

「もちろん。
あっ冬弥!!今から雪菜着替えるからちょっと出てて。ていうか玄関で待ってて。連れていくから。」

「…分かりました。」

冬弥はそう言って、食堂から出ていった。