冬弥が夜中の12時頃に雪菜の部屋の前を通る。
抗争が終わってからは、痛みが出た時すぐ対応するため、冬弥も大部屋で一緒に寝ていたが、ほとんどの組員はもう落ち着いており、何かあれば呼びに行くからと言って、竜也が変わってくれた。自室で寝ていいよと雅人からも言われたため、先程シャワーを浴びて、部屋に戻ろうとしていた。
雪菜の部屋の中からは明かりが見える。
「雪菜、何してる?明日も早いし寝ろよ。」
冬弥が襖を開けて声をかける。
「あっはい。もう少ししたら寝ます。」
雪菜がそう言うと部屋に冬弥が入ってきた。
「勉強してるのか?」
「そうです。」
雪菜は抗争が終わった後から、仕事終わりに必ず勉強に取り組んでいた。
「やる気だな。」
「はい!」
冬弥が話す。
「橋本組が解体されたし、学校に通える日も近いからか。良かったな。」
昔の雪菜なら、飛び上がって喜んでいただろう。
だけど、学校に通うということはこの家から出ることを意味している。真希や桜、組員の人達と離れるのは寂しい。そして冬弥ともう会えなくなると思うと涙がこぼれそうになる。
抗争が終わってからは、痛みが出た時すぐ対応するため、冬弥も大部屋で一緒に寝ていたが、ほとんどの組員はもう落ち着いており、何かあれば呼びに行くからと言って、竜也が変わってくれた。自室で寝ていいよと雅人からも言われたため、先程シャワーを浴びて、部屋に戻ろうとしていた。
雪菜の部屋の中からは明かりが見える。
「雪菜、何してる?明日も早いし寝ろよ。」
冬弥が襖を開けて声をかける。
「あっはい。もう少ししたら寝ます。」
雪菜がそう言うと部屋に冬弥が入ってきた。
「勉強してるのか?」
「そうです。」
雪菜は抗争が終わった後から、仕事終わりに必ず勉強に取り組んでいた。
「やる気だな。」
「はい!」
冬弥が話す。
「橋本組が解体されたし、学校に通える日も近いからか。良かったな。」
昔の雪菜なら、飛び上がって喜んでいただろう。
だけど、学校に通うということはこの家から出ることを意味している。真希や桜、組員の人達と離れるのは寂しい。そして冬弥ともう会えなくなると思うと涙がこぼれそうになる。



