「さっさと食べな。」

「桜さん、まだこのお粥、熱いっす。火傷しますって。また怪我増えちゃいますよ!」

怪我した人は大部屋に布団を引いて、療養している。
負傷者の中には手をやられた者もいた。

自分で食べれないので、桜と雪菜が補助してあげている。


「どうぞ、食べれますか?」

雪菜が心配そうに言うと

「はい。雪菜ちゃんに食べさせてもらえるなんて、怪我の功名ですなー。」

「大袈裟ですよ。ゆっくり食べてくださいね!」

「ありがとう♡」

組員は幸せそうに口を開ける。


「俺も明日は雪菜ちゃんがいいっす!雪菜ちゃんお願いします♡」

桜に食べさせてもらってる組員が叫ぶ。


「あんた何言ってんの?私でいいでしょうがー」

そう言って、お粥を口に突っ込む。


「熱いですって!!それにまだ口の中入ってます。」


「あんたが余計なこと言うからでしょう。あんたにはもう補助付けないわよ!」

「すみません…」


このやり取りに大部屋にいるみんなが笑う。
雪菜はてきぱきと怪我した人のお世話をする生活を送っていた。