「久しぶりだな。なんかここで2人でいるの。」

冬弥は部屋をぐるっと見渡す。

「そうですね。最近も絵描いてるんですか?」

「んー。最近は仕事忙しいからなー、あんまり。」

冬弥はそう呟く。

「雪菜は仕事慣れた?」

「はい、だいぶ慣れました。」

「そうか。ならよかった。」

冬弥との会話は端的だ。
お世辞などなく、要点だけ言うような。冷たくも感じられる冬弥との会話だが、雪菜にはそのテンションが心地いい。