昨日買った、パンを食べて、学校に向かう。

「1人で行けますよ!!」

雪菜はそう言ったが、初めての道だし、昨日疲れされたからと言ってついてきてくれた。
手を繋いで歩く。
11月なので冷たい風がふくが手は暖かい。


ホテルから学校まで徒歩20分ほどである。

「緊張してる?」

言葉数少ない雪菜に冬弥は声をかける。

「…はい。みんなに会うの久しぶりですし、友達とも連絡取ってなかったので、馴染めるかなって。
あとやっぱり授業受けてなかったので、ついていけるか心配です。」


雪菜は不安気な表情で呟く。

「仲良くしてる友達いるって言ってたろ。初めは緊張するかもしれないけど、話してたらまた元通りに戻るだろ。それに授業分かんなかったら、また一緒に勉強しよ。」

冬弥はそう言って雪菜を優しく見つめる。


「ありがとうございます。頑張ります。
昨日もらったマグロのキーホルダー付けてきたんです。冬弥さんの代わりのお守りです!これを付けてれば冬弥さんを近くに感じれます!勇気わいてきました。」

雪菜はカバンから取り出して、筆箱につけたマグロのキーホルダーを見せる。


「はぁ、俺こんなブサイクかー。こんな一頭身に変な目付けたマグロと一緒にすんなよ笑」

冬弥はマグロのキーホルダーを見つめながら、嫌そうな顔をする。


「ものの例えですよ!!冬弥さんからもらったものだから、パワーあるんです。」

冬弥の嫌がる顔を見て、雪菜は楽しそうに話した。




校門の近くに来る。

「帰りも迎えに来るから!頑張れよ!」


冬弥はそう言って雪菜の手を離す。

雪菜はガッツポーズをして、学校に足を踏み入れた。