乱れたベッドを直して、眠る雪菜に布団をかける。


冬弥は自分も雪菜の隣に並んでベッドに入る。
安心した表情で眠る雪菜の頬にキスをする。


雪菜が男と交わることに抵抗があるのは分かっていた。
橋本組での出来事が彼女の心を苦しめていると。


だから、急ぐつもりなんてなかった。
もちろん好きな子だから、抱きたい。

だけど、それよりもっと怖がらせたくないと思った。


雪菜が自分は下手くそで嫌われるかもと言いかけた時、俺は迷わず彼女の口にキスをした。


嫌うわけがない
下手か上手いかなんて関係ない、雪菜が相手ならどんな状況であろうと俺は魅力的に思う。


雪菜の不安を取り除きたい、俺の気持ちを知って欲しくて、彼女をベッドに誘った。


彼女を年下の女の子と思っていたけど、想像以上に妖艶で何度も理性が飛びそうになった。


彼女の声が表情が体が全てが愛おしかった。
今までいかに心ない行為をしていたかがよく分かった。
通じ合った行為はこんなに幸せなんだと。


彼女が怖がらないように気を使ってはいたけれど、彼女にやめないでと言われた後はもう止められなかった。


無理させてしまったなと思う。
だけど、俺はまた彼女を求めるだろう……。
明日から学校が始まり、雪菜は忙しくなる。
久しぶりの学校で環境も変わったばかりだし、しっかり休息をとらせることも大切だ。


だけど……



こんなん抑えられる自信ねぇわ。



冬弥は心の中で呟いた。