冬弥と雪菜が家を出る前日に送別会が開かれた。
食堂全体を使ってみんなが集まる。
ご飯も組員達が多く参加して作った。


みんなお酒を片手に飲みまくる。


「冬弥が明日からいないなんて寂しくなるぜ。」

冬弥の肩を組みながら組員が話す。


「昔はあんなに小さかったのにな。生意気に雪菜ちゃんゲットしてでていくなんてよー。大人になりやがって!」

冬弥は幼い頃からここで育った。そのため年配の組員には面倒をみてもらっている。


冬弥も楽しく飲み交わす。


「冬弥ーーー。幸せになーーー。」

べろべろに酔った竜也が冬弥に抱きつく。

「おい、お前飲みすぎだろ。」

冬弥は絡まりついた竜也の手を退けようとする。

「いいだろー。今日は!!お前はこんな日でもクールだなー。」

竜也はベタベタと絡んでくる。


「俺も入れてくれよ!!俺も冬弥に抱きつくーー!!」

酔った真也も冬弥にハグしてくる。


「真也さん、飲みすぎですって!!」

冬弥は真也のことも退けようとする。


そんな様子を雅人が笑って見ていた。


送別会はとても盛り上がり、食堂でそのまま何人もが寝落ちしていた。
その日はお酒の匂いが充満した食堂に楽しいリズムが鳴り響いた。