近くて遠い幼なじみの恋~私の大好き過ぎる片思い日和~

「私の方が急にごめん!」

一気に顔が熱くなる。

後悔しないようにとは思ったけどこの後
どうすれば良いとか考えて無かった。
そもそもベッドに縛り付けられた状態で逃げる事も出来ない。

「あぁ、勘違いさせたよな。」

何が勘違いなのか分からずただあーちゃんを見つめるだけ。

「さちには魚屋諦めて貰うからごめんって
こと」

魚屋を諦めて貰うって…それって。

「俺も好きだよ。さち、スイス…いや俺に
ついて来るか?」

あーちゃんも私を好き?
私も付いて行って良いの?

質問がたくさんあり過ぎて呆然と目の前の
愛する人を見つめて1番大事なことを思い出した。

「こん、婚約者は?!ん…っ」

私が話そうと口を開くとあーちゃんの顔が
近付いて唇に軽くキスをした

「あああ、あーちゃん!!答えになってない!!!!」

キスの余韻なんてもろともせず病室で叫んでしまってあーちゃんは苦笑い。

「婚約は解消。これから大変になるけど一緒に頑張る覚悟ある?」

そんなの!
決まってる!!!

「頑張る、絶対頑張る、絶対!」

「そんなには頑張らなくても…」

そう言って微笑んで今度は深くキスを落とした。



「「退院おめでとう!!」」

久々の【虎成】に全員集合出来たのは1ヶ月後。

床屋の大輝、肉屋の颯太、花屋の花梨、
八百屋の華、商店街会長の娘の佳奈とそして
高級旅館のあーちゃんと魚屋の私。