近くて遠い幼なじみの恋~私の大好き過ぎる片思い日和~

「純愛こそ正義!お前らには分からんのか?」

ダンディな顔で真剣に言われておばさんと私、周りで見てた調理場の人達も大笑い。

納得してないのはおじさんだけで不満そう。

「じゃあ純愛は大事にお預かりして行きます」

大量のお菓子と愛ときどきの紙袋を持って
笑いを噛み殺して厨房を後にした。

「さて帰りますか」

ルームミラーでいつものように響旅館を見てアクセルを踏み坂道を下りて行く。

おじさんもおばさんも本当によくしてくれる。
でも柊じいちゃんと話した内容が頭を過ぎる。

「簡単にはね~」

私の一方的な気持ちのせいで結婚が上手く
行かなくなってしまったら?
私達だけの問題じゃなくて響旅館全体とうちの魚屋の問題にもなりうる。

「やっぱり無理なのかな…」

坂道を下りた信号が青に変わり交差点を入った瞬間。

キィーーーーーーー!!!!

強烈なブレーキ音に横を見ると大型トラックが間近に来ていた。


ああ、チョコレートぐちゃぐちゃかな。

そう言えば愛ときどきも…お父さん続き見れないからショックかな。

痛覚は感じずただ頭の中はぼーっとしながらも救急車の音なのかパトカーの音なのかが
聞こえてる。