近くて遠い幼なじみの恋~私の大好き過ぎる片思い日和~

「おじさん居ますか?」

お父さんにも何か言うつもり?!

『さっき町内会の集まりに出掛けたのよ〜。伝えとくから大丈夫』

「明日殴られますから今日はすみません」

『絢くんを殴るなんて。おばさんが許さないから』

話しながら途中で「ふふふ」と合いの手を
入れ続けてる。
私はただ意味が分からずあーちゃんが母と話すのを黙って聞いていた。

「失礼します」の言葉で終了のタイミングと見て私は電話を切ってあーちゃんの肩を叩く。

「いてーな。さちも帰りたくないだろ?」

“さちも”て言われるとあーちゃんも“帰りたくない”のかと思ってしまう。

どんな気持ちで言ってるのかも表情から
読み取れない。

婚約した以上私と同じ気持ちなわけない。

(仕事終わりに遊びたいだけなんだよ…)

って自分に言い聞かせる。

「あーちゃん、いつか罰あたるよ?」

「これで罰が当たるなら、喜んで当たってやるよ」

膝においた私の手に優しく手を添える。
あーちゃんはやっぱりあーちゃんで私の
考えてる事はお見通しなんだろう。

「手繋ぐのいつぶりだろ、ね?」

恥ずかしいけど触れた手に幼い頃を思い出しながら大きくなったあーちゃんの手を握りしめた。