近くて遠い幼なじみの恋~私の大好き過ぎる片思い日和~

「裕福なお坊ちゃまだねー。こんな車に
乗っちゃって」

「これ借りただけで絢兄の!さっちゃん
知らなかった?先月納車されたんだけど」

知らなかった。
でも正直に言いたくない。

「聞いたかも。覚えてないや」

地元でも有名人のあーちゃんと外で会うことはない。

私が周りの目を気にすると言うのもあるけど何処から変な噂が立って冷泉家に迷惑かけられないから。

「何か気になる?」

やっぱり女性の気配を探してしまってついキョロキョロと見渡した。

「別に何も」

(あーちゃんが婚約者も乗せたりするのか
気にしてました…)

なんて言えるわけも無い。

「ご婚約おめでとうございまーす」

「それ、俺に言われても」と苦笑い。

「身内なんだから別に良いでしょ!あーちゃん、峻のこと弟みたいに思ってるんだから」

「分かるけどさぁ。俺もう大学行ってんだよ?」

私達はお互い兄弟・姉妹が居ないから峻が可愛い。

何歳になっても小さい頃のままの気分。