近くて遠い幼なじみの恋~私の大好き過ぎる片思い日和~


「大将、とりあえず生6つー!」

店中に聞こえる大輝の声とテーブルでは
メニュー表を花梨が仕切って紙に書いて
行く。

「あれ何だっけ、あー、だし巻き玉子」

「颯太いつも同じ物ばっか」

「はぁ?虎のだし巻き最高じゃん」

颯太と華もいつも通りの口喧嘩。

居酒屋の虎成(いざかやとらなり)はうちらの
仲良しグループ行きつけの店。

お酒を飲めない年齢の時でもファミレス代わりに皆んなで溜まり場にしてた大切な場所。

「幸はいつものたこわさで良いのよねー」

前に座る佳奈が私の大好物を花梨に書かせた。

「ほら、生!」

大将と女将さんが私達のテーブルに置いて
虎成特製の唐揚げを「サービス」と言って
置いて行く。

「じゃあ、久しぶりの再会にー」
「2週間前も会ったじゃん」
「華うるさい!まあかんぱーい」

それぞれにジョッキを合わせて一気にグッと飲み干す。

「やっぱり仕事終わりはこれだよな!」
「大輝早い!もう2杯目?」
「ほら、幸も飲んで!」

まだ1杯目が半分残ってるのに次を頼もうと
するから慌てて飲み干した。