極上の一杯を、いつか君に。

ある日の放課後。

試験が近いので、部活がなしになった麗菜と深明。
3人と校門で話し込んでいると、ちょっといいか、と話しかけられた。

麗菜はすかさず、男の腕を掴むと、綺麗な一本背負いを決めた。

あちゃあ、と思うと同時に、華奢な麗菜の身体のどこにそんな力があるのだろうか。

「ごめん、麗菜に深明!

えっと……

この人、一応私の父親。
昔、出ていったきり、連絡よこさなかったくせに、
今になって現れたんだけどね」

「そうだったの?
すみません、よく確かめずに、いきなり投げちゃって……」

「いや、いいんだ。
年頃の女の子なら、知らないオヤジに急に声を掛けられたら、不審者だと思うよな。

すまなかったな。

それ相応は覚悟していたが、さすがはこの学園の元理事長の孫だ。
いい腕をしている」