明日が本当に最後なんだ。
そして今までと同じ生活に戻って…。

先輩と同じようにこの世を去るわけじゃない。
また、いつか笑って出逢えれば良い。

「と言うわけでご招待しましょう!」

何を言い出すのやら…
まだ酔いは回ってないはずの光が無駄に
元気。

「光、何かあったの?」

「今日のお前まじでおかしいぞ」

「何も。ただその彼が気になるんだもん」

こうなったら良哉でも止められない。
多分、何かあったんだとは思うけど無理して聞かないのが私の性格で良哉も無理に話は
聞かない。

「連絡くらいしてみろよ。来る来ないは別として」

「近藤くん、光の意見にすぐ賛同するよね」

「悪いか!」と言いながらビールを一気に煽った。

「急に連絡しても困るでしょ。また今度」

急に呼べる間柄じゃないし明日どうせ会うのに。
その“どうせ”が言えるのも今日までなのは分かってる。

「大丈夫そうだよ。課長が連絡するって」

「えっ⁈光、もう連絡したの⁈」

「私だって会いたいもーん!」

止めたい私は良哉を見るけど全然こっちを見ること無くお玉を探しにキッチンにしれーっと逃げて行った。


そんなこんなで言い合いしても時は過ぎていく。

結果は…

「飲みすぎだよ…光」

「しっかりしろよ。西野さん困ってるだろ」

「いや、久しぶりのこんな場、楽しんでますから」

まぁ、あなたが光をこうしたんですけどね。
ワインとチーズそんなお土産貰ったら今日の光は飲むに決まってる。