山口に適当な理由で名前をつけられた、その時のことは覚えていない。
私の一番…一番古い記憶は、そのもう少し後…。
成長した私が、生暖かい青い液体に満たされたカプセルから出される、その直前。
…「それ」は、いつからか私の目の前に現れた。
…いや、目の前ではないか。
「それ」は実在しない。「それ」に実体はない。ただ、「それ」という概念があるだけ。
だが、姿では見えなくても、確かに「それ」は存在する。
私の心の中に…頭の中に…記憶の中に。
その中で「それ」は、私に語りかけてきた。
「…ようやく生まれたか」
最初の「それ」はただの、白い、モヤモヤとした塊だった。
「それ」が発する言葉を、その頃の私は理解出来なかった。
言葉じゃなくて、単なる音として聞こえていただけだ。
だから、「それ」が発する言葉の意味を理解出来たのは、何年も後になってから。
だけど、記憶には残っている。
「それ」の…無機質で淡々とした、それでも何処か温かいような…その声を。
「…怖がることはない。お前は…お前なら、この世界を…」
私の一番…一番古い記憶は、そのもう少し後…。
成長した私が、生暖かい青い液体に満たされたカプセルから出される、その直前。
…「それ」は、いつからか私の目の前に現れた。
…いや、目の前ではないか。
「それ」は実在しない。「それ」に実体はない。ただ、「それ」という概念があるだけ。
だが、姿では見えなくても、確かに「それ」は存在する。
私の心の中に…頭の中に…記憶の中に。
その中で「それ」は、私に語りかけてきた。
「…ようやく生まれたか」
最初の「それ」はただの、白い、モヤモヤとした塊だった。
「それ」が発する言葉を、その頃の私は理解出来なかった。
言葉じゃなくて、単なる音として聞こえていただけだ。
だから、「それ」が発する言葉の意味を理解出来たのは、何年も後になってから。
だけど、記憶には残っている。
「それ」の…無機質で淡々とした、それでも何処か温かいような…その声を。
「…怖がることはない。お前は…お前なら、この世界を…」


