スナオナキモチ。〜pure heart〜

「……んだお前達かよ」

「“なんだよ”じゃないでしょ!」

「せっかく心配して来てあげたのになぁー」


そこには

見慣れた顔が揃っていた。

奈々と春乃。

どっちも、亜依の親友。

亜依と仲がいい事もあって

俺も段々打ち解ける様になった。

「あ!今日はもう1人、お客さんがいるんだ!!」

奈々はにこにこしながら

俺に言った。


まだいんのかよ……。

体調がダルいのに

正直勘弁してほしい。

本当は1人きりで

静かにゆっくり過ごしたかったのに……。


「じゃーん!お客様登場!!」

「へへへっ♪」

誇らしげな2人の陰に隠れて現れたのは

紛れもなく……亜依だった。


俺は目を疑った。

つい昨日別れたばかりの彼女が

自分の家に来ている。

愛しい瞳で

愛しい姿で

でも、どこか悲しそうに

亜依はそこに立っていた。

目も合わせようともせず

ただ地面を見つめて。


……何でだよ?

何で亜依がここにいるんだよ?

握った手には

冷や汗が出た。

「お邪魔しまーす!!」

はしゃいで入っていく奈々と春乃を横目に

亜依は足早に

俺の横を通り過ぎていった……。