「復活!」

 雨上がりのキラキラとした朝日を浴びながら両手を上げ、私はそのままぐーっと伸びをした。
 まだ怠さは多少残っているが、これはきっと昨日ずっと寝ていたせいだろう。
 身体を動かせばすっきりするはずだ。

 隣のベッドではまだイリアスが寝息を立てていて、私はいつものように声を掛けた。

「イリアス朝だぞ! 起きろー!」

 すると「んあ?」とか変な声を出してイリアスは半分目を開けこちらを見上げた。

「トーラ? もう平気なのか?」
「ああ、もうすっかりな!」

 言って両腕を振り上げて見せる。

「昨日は色々ありがとな」
「なら良かった。ふあ~~」

 イリアスは大欠伸をしながら起き上がり、そうだと思い出したようにこちらを見た。

「昨日お前寝てたから言えなかったんだけどさ、俺も聖女様のお姿見れたんだ」
「えっ」
「やぁ〜噂通り綺麗な方だった。でも俺もお前の言う通りどっちかっていうと可愛らしい人だと思ったな」
「そ、そうだったのか。良かったな」