男装聖女は冷徹騎士団長に溺愛される


 恥ずかしかったがどうせバレるのだし正直に答える。
 それに、イェラーキは私がいつも訓練で乗っている馬より更に背が高い。

「俺が補佐をするからやってみろ」
「は、はい!」

 私はいつも練習でやっているように左手でイェラーキの鬣と手綱を一緒に掴み、右手で鞍の端を握る。その場で小さくジャンプを繰り返し何度目かで思いきりジャンプする。が、やはり乗り上がることが出来ずそのまま地面に足を着いてしまった。

「腹に力を入れてもう一度だ」
「はい!」

 言われた通り私はもう一度小さなジャンプを繰り返した後ぐっと腹に力を入れ地面を蹴った。
 そのタイミングで後ろからラディスが腰を持ち上げてくれて、なんとか私はイェラーキの背に乗り上がることが出来た。そのまま腕に力を入れ脚を回し鞍に跨る。

(出来た!)