「で、でも、お前まだ馬も乗り熟せてないんだろ?」
「ああ。だから多分、誰かの馬に乗せてもらうことになると思う」
もしそれがラディスだとしたら、またあのイェラーキに乗れるのだ。
この間よりはお尻の痛みも気にならなくなっているはずだし、イェラーキでなくても馬にまた乗れるのは嬉しかった。
「……捜索隊に誰が入るかって、もう決まってるのか?」
「さあ? 早急に決めるとは言ってたけど」
「俺も、一緒に行けないかな」
「えっ」
スープを飲んでいた顔を上げると、イリアスが妙に真面目な顔をしていた。
「いや、どうだろう……やっぱ先輩騎士が選ばれるんじゃないか?」
そう答えながら少し顔が引きつってしまったかもしれない。
……正直、イリアスがいると万一聖女の力を使わなければならなくなったときに困る。
それは他の先輩騎士でも同じことなのだけれど。
(やっぱりイリアスにはバレたくない……)
一番の友達だと言ってくれた彼だからこそ。
彼と友人の関係でなくなってしまうのが怖い。
聖女だとバレて、気まずくなってしまうのが怖い。



