インセクター オブ ジ アース

「地球の野郎(昆虫)ども いい気味だ
いかんせんな アレでは、ここ土星まで辿(たど)り着くまい」

「皇帝閣下
お声が大きいざます」

「フフフ
我らが統治下
土星は太陽系
いや銀河一の繁栄星に」

「ウフフ陛下」

「何だ
皇后」

「地球の過去の偉業は
(あなど)れませぬ」

「フフ何だと?」

「地球の
昔 繁栄したホモ・サピエンスをご存知かしら」

「ああサルの浅知恵(あさじえ)

「ウフフ
くれぐれも侮りませぬように
猿 といいましょうか
ヒト とか言っていましたね

怖いものですよ
あれは。
いくつかの文化的に価値のあるものの中に
半ば未来を予見したようなものが」

「ううむ
あれがわしらより優れていたとは思えん」

「何か易師(えきし)※が言うには、
日本という 中でも弱小な国であった小国家によくあった
サブええと
サブカルチャーという何とかが有って」

(さえぎ)るように

「サブ!
そんなものは
サルカルチャーだ!」

「あははははは
サルカルチャーとは御上手なこと」

皇后が高らかに笑った


「むうう
イライラする
胸クソが悪い
とんだサル
そしてサルカルチャーだ」


※易師
占い師のようなもの