まって、意味わかんないって。
「まって、説明して。私が様付けされてる理由とか、なんでここにいるかとか……」
一気に質問をすると、「まずは一からの説明ですね」と、パチンとその場のノリなのか、指を鳴らした。
「この世には、数多の世界があります。そして、中心には調節世界があり、、、、」
意味がわからなかった。だが、簡単にまとめるとこうだ。
世には沢山の世界があるらしい。なかでも調節世界は、世の形を保つために、ある1つの世界を壊すか壊さないか決めるのだそう。それを決める最終権限を持つのは、「千影」という名を持つ聖女。この世界の場合は私だった、と。
本当に馬鹿げた話しだ。
だが、その"聖女"が私なのだとしたら、
「ふぅん。んじゃ、私がその聖女サマだとしたら、
この世界には壊す価値しかないし、壊してよ。」
「無理です」
気持ちのいい爽やかな笑顔で即答された。
「なんで？」
アラレは質問に簡単に答えてくれた。
「100日間、私と千影様で生活するのが仕来たりなのです。」
私で自分(アラレ)、千影様で私(千影)を指してアラレは、分かりやすく説明する。
「ですから、」
ズイッと顔を近づけられた。
「楽しく、100日を過ごしましょう！」
にこやかに彼は笑った。
こんなイケメンに笑われたんだから、ドキッと心臓がなっちゃったことは、しょうがないこととしてほしい。