サヨナラじゃない

「おっじゃま〜♪」
「お、お邪魔するです…!」
態度の違いよ。
石川はなんだよ、まるで使い慣れた家みたいな感じで入ってきたなぁ。
それに比べ雨坂ちゃんの反応が正しい!
石川に比べたら礼儀がある。
「私、石川嫌い」
「いや酷くね!?」
会って早々悪いけど、石川に真顔で指さしてしまった。
いや、でもクラスの1軍はこんなんだろうな。
私、3軍あたりだから。
「まぁまぁ、千影…ちゃん。石川を嫌わないであげて」
「そっ、そうです!!」
……はぁ、
「雨坂ちゃんとアラレが言うんならそうだろうけど、」
私が拗ねたような態度を見せると、アラレは私が落ち着いたと解釈したよう。
2人を、私達が先程までだらだらしていた居間へ案内した。
「じゃっ、俺晩ご飯作るから。千影…ちゃん相手よろしくな」
なっ、アラレ、逃げたなっ…!?
ぐるるるると内心アラレに威嚇をしながら、2人にぎこちない笑みを浮かべた。
「ど、どうしてきたの?」
その次の言葉は、予想外の言葉だった。